産山村ポータル - 神様だってうまれちゃう!?

  • 日本語
  • English
  • 中國
  • 한국

Aso うぶやまキュッフェの巻

本当の隠れた名店とはこの店のこと。
山奥にある秘密のレストラン。

林道を走る車は山の奥へ奥へと進む。 車のすれ違いもやっとな山道は右へ左へとカーブを重ね 迷い道の心配がよぎるころに景色は開け 小さな集落へと出る。

道沿いにレンガの煙突が特徴的な建物が見えたら そこが目的の店「ASOうぶやまキュッフェ」である。

ガレージのような大きな鉄の門扉を開けると ここが山奥の村であることを忘れてしまうような 店内が広がる。

牛舎を改装したという建物は吹き抜けの天井に 大きな梁が目をひく。 場所ごとに趣の違うアンティークな机と椅子、 古材を使った床など、時を経た物が持つ魅力を好む 店主のこだわりを感じる。

そんな中でひときわ存在感を示すのが 大きな石積みの暖炉である。

取り壊した家の基礎の石を使って組み上げたという暖炉は 冬になると豪快な火の揺らめきと、石ならではの暖かさを味わえ 煉瓦積みの煙突からは静かに煙を山の梢へとたなびかせる様が見られる。

建築当初は上手く煙が流れていかず店内が燻製室のように なってしまったと店主は笑って教えてくれた。

この店のオーナーシェフの武本さんと雑貨クリエーターでもある 奥さんの折居多恵さんは、数年前まで熊本市内でレストランを 経営していた。スタッフも数人抱え、人気店として連日忙しく 過ごしていたという。

2016年。
そんな最中、熊本地震が起きた。

昨日までと大きく異なる日々の中 ご夫婦は店を閉める決心をする。

それから二人は数々の出会いに後押しされる様に この産山村に居を移し、古民家と牛舎を改築し Asoうぶやまキュッフェを開店させた。

シェフの武本さん。奥さまの折居多恵さんは様々なワークショップも主催している

さらにご主人の武本さんは市内の農業学校に通い 農業を学び、料理に使う野菜を自家栽培してもいる。

料理は有機栽培の野菜による前菜やスープ そして丁寧な下処理と絶妙な火入れで味わえる 滋味溢れるジビエのメイン。

他にもパスタやデザートと盛り付けも美しい料理が コースで味わえる。

写真の料理は鹿肉。臭みは全く無く噛めば噛むほど味わい深いお肉。

それらの料理と共にぜひ味わいたいのが 以前の店からこだわっているというオーガニック・ワイン。

香り高いワインと鹿やイノシシの肉は相性抜群。 そうなると自分で作ってしまえと、この土地で 自家製ワイン用のための葡萄まで育て始めた。

自家栽培のお野菜は一つ一つが力強い香りと甘みがある

お店は土日祝日のみ営業で、基本的には 要予約で対応しているとのこと。 オーナー夫婦曰く、出来ればユックリと料理を味わい 仲間や家族との語らい、非日常の時間を味わって欲しい。 そんな願いも限定的な営業時間の理由でもあるようだ。

「ライフサイズ」という言葉がある。 直訳すれば「等身大の~」といった意味である。

お二人がこの地に移り住んだ事により始まった 日々の生活の積み重ね、ものを創り育てる喜び、 地元の人びとやお客様との関わりや時間の共有。

産山村という場において自分達の人生を使った 様々な試みは、新たな可能性の模索や 自身の感受性の届くサイズでの実感や充足感、 そして試行錯誤の先にある未知の喜びへと つながっているのかもしれない。

黒すぐりのような香りがする赤ワインを傾ける。
暖炉の薪が爆ぜる音がやけに大きく聴こえる中で 山の恵みを頂きながら、いつもよりゆっくりと言葉を交わし合う。
そんな豊かな時間を味わえるお店なのである。

Aso うぶやまキュッフェ
〒869-2705 熊本県阿蘇郡産山村産山2101
営業時間 11:30~17:00
土日祝日のみ営業 要予約
予約は FacebookかInstagramのメッセージで
www.facebook.com/ubuyamakuche/
産山村 - 神様だってうまれちゃう!? 今日も何かが産まれている。
〒869-2703 熊本県阿蘇郡産山村大字山鹿488番地3 
産山村役場 企画振興課 TEL:0967-25-2211 FAX:0967-25-2864

copyright © 2016- 産山村 all rights reserved.

ページ上へ