うぶやま牧場の巻
メーメーと羊やヤギたち。
うめー、うめーと子どもたち。
うぶやま牧場が観光牧場としてオープンしたのは平成8年のこと。 かれこれ20年以上も営まれている人気牧場なのだ。 余談だが、30年前にこの丘で、南こうせつさんは嵐の中、伝説のコンサートを敢行した。村の中でも高台、トップステージにあたる位置に牧場はあるのだ。
そして、この牧場の名産品と言えば、「ブラウンスイス牛」の乳製品。ブラウンスイス種はその名の通り、スイス原産の大型の乳牛で、乳・肉・役用として活用される反面、泌乳量が少ないことから、当初は国内で普及が進まず。ところが、このブラウンスイスさん、チーズやヨーグルト等に加工するや、驚くべき風味を醸し出した。この事実を知った牧場では、18年前、つまり風力発電ができた同じ時期に、乳製品開発をスタート。
乳脂肪分がジャージー牛よりも少なく、ホルスタイン牛よりも豊富。この絶妙な位置づけが、乳製品となった時に「うまみ濃く&後味さっぱり」という強みを生む。しかも、この牛、赤身が多くヘルシーな牛としても有名。これは、「あか牛」にも通じているから不思議。牧場の体験工房では、アイスやバター作りもできる。ちなみにアルプスの少女ハイジが食べていたチーズもブラウンスイスと言われている。ケーキ作りをする人は「ブラウンスイス牛乳」で作れば、「おっ、腕が上がったね」と言われるはず。
牧場ではよく、子ヤギや子羊が生まれている。出産に立ち会うのは農学部卒の25歳の女性スタッフ。 「出産は大変でしょう?」と聞けば、「母親の健康状態さえ気をつければ大丈夫。自力で産むのを見守るだけですよ」とのこと。ウサギやニワトリ、ポニー馬、動物がスクスクと育つ「うぶやま牧場」。動物も、乳製品も、とても健やかなのである。
記者余談 :
親子やカップルには、二人乗り自転車のレンタルも人気。動物と遊んだ後に食べる乳製品は、格別のうまさです。「あか牛のハンバーグ」はジューシーでクセになる味。