御湯船温泉の巻
伝説の産湯。夢に見た温泉。
掘ったら、湧きました。
昔々、といっても今から26年前の昔(結構最近…)。村人が夢を見た。それは、産山の土地に温泉が噴き出して、みんなが気持ちよそうに浸かっている夢。眠りから覚めたその人は、「これは正夢に違いない」と信じて、私財を投じて掘ってみた。すると、本当に温泉が湧き、自噴した。46℃の良質な温泉が本当に出てしまった。「夢がまことになった」と評判を呼び、今では全国から湯治客が訪れる人気温泉に。これが温泉のはじまり。本当の話。
古来より産山は、その名の通り、阿蘇大神の御嫡孫が生誕した土地として、多くの伝説が残っている地。御湯船という地名も、この土地で産湯を浸かったことから由来すると言われている。そんな伝説の土地に、夢の湯が沸く。それが御湯船温泉なのである。
源泉100%かけ流し、切り傷、末梢神経障害、冷え性、皮膚病にもよいと言われ、湯治客にも人気。敷地内には長期の湯治に利用できる宿泊棟、自炊室も完備。6畳間4,600円、3人で利用なら1人3,000円という安さ。しかも連泊割引もあり。一週間くらい泊まって、温泉三昧の旅をする。産山観光のベースキャンプにする、という穴場的使い方もよい。撮影にお邪魔したが、入浴客が絶えることなく、大変な賑わい。(人が途切れないので、撮影には苦労しました。)
自炊が苦手の方も、お食事処、特産土産物コーナーがあるので大丈夫。 ちなみに私は、メニューの隅に「期間限定」と書かれた「ちゃんぽん」を発見してオーダー。 野菜たっぷりの優しい味。風呂上がりに小腹が空いたらどうぞ(限定のため、ない時もあります)。
ちょっと一杯やりたいという時は、酒のつまみに1個100円のおでんがそそる。大根もコンニャクも大ぶりで食べ応えあり。 それと、熊本地震の時に突如、もうひとつ源泉が湧いた!これは夏限定ですが、足湯に利用されている。 とういうことで、神様と縁ある温泉に入りたい方は、伝説の土地、夢の温泉が湧く御湯船温泉へ。
記者余談 :
山の中で、一晩の宿を見つけたような、素朴で、ありがたさを感じる温泉です。湯船は決して大きくはありませんが、泉質、湯温、その成分から、村の方はもちろん、観光客にも大人気の温泉。空いている時間帯は昼12時前後です。