産山の由来は、阿蘇を開いた健磐龍命(たていわたつのみこと)の御嫡孫生誕の地として、命(みこと)を山にたとえ、山が生まれた地ということで、「産山」になったと伝えられております。
古より今日まで伝わる農耕祭、神社や地名、書物からも窺えます通り、阿蘇はユニークな神話、歴史が盛りだくさんの土地でございます。
12月16日(日)の、産山地区の老人会の方々を先生に開催したしめ縄づくり、あいにくの雨で、寒い中でしたが、参加者も老人会の方々も、寒さをものともせず取り組んでおられました。
始まる前の数分の出来事、乙宮の春作さんが、窓際に釘と段ボールで何やら作業を始められたかと思ったら、各地のしめ飾りや本を展示する、小さな博物館のような、すてきなスペースがあっという間にできあがりました。
そして、しめ縄づくりが始まると、皆様はそれぞれ思い思いのやり方で縄を綯い始めました。手作りの治具で綯っておられる方、手と足だけで綯われる方。中には二人がかりでぶっとい縄を綯う人も。
そして、参加者の中に、小学生の女の子が一人。その子の覚えが早いこと。たいていの人が、何本かやるうちにできるようになるのですが、その女の子が最初の一本で縄綯いをモノにしたのを見て、一同、子どもの物覚えの速さに、ただ驚くばかりでした。
参加者の皆様は、手が覚え、手が綯ってくれる感覚に夢中になったり、目の前で繰り広げられる、お年寄りの貴重な知恵や技に魅入ったりと、普段は味わうことのできない驚きや楽しさを体験していただけたようです。