産山社子屋

歴史文化

産山の由来は、阿蘇を開いた健磐龍命(たていわたつのみこと)の御嫡孫生誕の地として、命(みこと)を山にたとえ、山が生まれた地ということで、「産山」になったと伝えられております。
古より今日まで伝わる農耕祭、神社や地名、書物からも窺えます通り、阿蘇はユニークな神話、歴史が盛りだくさんの土地でございます。

さて、今回のうぶやま社子屋は【歴史文化】の巻。題して「勾玉づくりと日本むかし話 ~勾玉とは命の種!?~」
日本の歴史書であるところの「古事記」を紐解いていくとしましょう。

阿蘇の自然に惚れ込んで、他所の土地から移住してくる方も少なくありません。かくいうワタクシもそのうちの一人でございまして。
惚れた相手の歴史は知りたくなるってのが人の性。いやいや、惚れた人の過去なんて知らない方がいい、なンて声もございますが……。
1300年も前に書かれた「古事記」。そこにはワタクシたちの遠いご先祖様のお話が克明に描かれております。
例えば阿蘇の涅槃像や九重連山、はたまたそこの神社の大きな杉の木。同じ風景をご先祖たちも見ていたと思うと、なんだかロマンを感じませんか?

第4回産山社子屋【歴史文化】

「勾玉づくりと日本むかし話」勾玉とは命の種!? 

日時:2017年1月19日
講師:佐浦有節さん

講師の佐浦さんによる「古事記」の解説は、アニメや図解を活用したわかりやすいものでした。「歴史について学びたいという人はたくさんいるし、学べば絶対に面白いんです」との言葉通り、佐浦さんのお話にお子さんから大人まで熱心に耳を傾けています。

日本列島ができて、山や川や風、家など様々な神様が産まれ、「生と死」が産まれて……。そんなお話をここ「産山」で紐解くというのもなんだか壮大なロマンを感じます。その反面、今までなんだかとっつきにくくて敬遠していた「古事記」が一気に身近なものになった気がします。もちろん産山村の誕生物語もたっぷりと学んだ後は、石を削って作る「勾玉づくり」体験。

勾玉には多くの謎が残されていますが、あの独特の形状は、太陽と月が重なり合った形を表しているといいます。太陽と月の力を受け取って幸運を呼び寄せるアイテムなんですね。丸い部分に空いた穴は、ご先祖様とのつながりを持つ意味があるとのこと。日本人の昔の生活に想いを馳せつつ、石に穴を開け、ある程度成形した後は、辛抱強くヤスリで削って形を整えていきます。角が丸まってくると段々勾玉っぽくなってきます。形が出来上がったら細かい目のヤスリで仕上げの作業。勾玉の表面にツヤが出てくる頃には、皆さん完全に無言。黙々と磨きます。

各々、個性豊かな勾玉が出来上がった後は、産山産の手作り干し柿と特製甘酒が振る舞われました。

ワーク終了後、会場から帰路につく参加者の皆さんの目には、産山村の風景が来た時とは少し違って見えたのではないでしょうか。

佐浦 有節 さん
経営コンサルタント KATARIBE Japan代表
東京都世田谷区出身
2年半前に産山村の大自然に魅了され東京より移住した元宝石商。現在、地方のための"価値を贈る地域発信型観光"づくりを、ICTやマーケティングの観点からあらゆる形で支援している。
https://www.facebook.com/kataribejapan/
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