私ども人間が生きるために欠かせない３つの要素と言えば衣、食、住。その全てに関わっている農林業。
地形や気候に大きな影響を受けるこの産業は、自然との関わりも深く、まさに人と自然とをつなぐ架け橋なのでございます。

第７回辻静雄食文化賞（辻静雄：辻調グループの創設者）など受賞も多く、首都圏や京都などの一流シェフを魅了し、全国にファンも多い、「信行牛」。
　でも信行さんが育てるのは、「牛」だけではなく、繁殖と肥育から販売まで一貫して手がけ、阿蘇地域の飼料で育てる「循環型農業」によって、草原のある景観と四季、地産地消のつながりなど、独特の風土と生活文化や地域社会をも育ててこられたことになります。　それは、信行さんの過去の実績の話ではなく、消費経済の次の時代の新しい豊かな暮らし「循環型社会」のビジョンへとつながります。　そんな信行さんのお話と、その信行牛を熟成加工し、東京など、都市部の有名レストランに卸されている、東京宝山の荻澤紀子さんのお話の後、後半では荻澤さんとのトーク形式で信行さんの想いを引き出していただきました。

　知る人ぞ知る信行さんの話が聞けると、社子屋では前代未聞の50名様超のお客様に来ていただきました。それもそれぞれに熱い想いを持って集まった方々で。
お話会も皆様熱心に食い入るように聞いていただき、終わったあとも質問が途切れることがなく、質問の続きは場所を変えて、ファームビレッジ産山での信行牛のBBQでということに。
その皆様の熱量に驚きと感謝の1日で、信行さんご自身も元気をもらわれたようでした。